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美少女属性の座敷童子少年の妹は本物の美少女だった

夢から覚めて1人、また1人と生徒らは去っていったとはいえ、口コミで入塾した生徒もいて、総額で200万円砲を俺塾にぶっ放してくれた美少女属性の座敷童子少年には妹がいました。

妹は、兄同様、知性とは全く無縁な表情を世間に晒している子でした。ですが、顔色は不健康ではありませんでした。背は低いのですが、痩せてはおらず、健康的でした。顔は小学生の頃の本田望結ちゃんにかなり似ていました。クッキングまいんちゃん去りし後、日本中の「大きなお友達」を最も集めた美少女の1人が本田望結ちゃんです。本田望結ちゃんを初めてテレビで見たとき、この座敷童子少年・妹にかなり似ていて、ほほうと感心しました。当時小学5年生だった背の低い「少年・妹」が、高校生用の大きな椅子に、口を閉じて静かに座っているさまは、美少女純度100%の愛くるしさが溢れていました。

あくまでも「口を閉じて」です。この少女、実はとんでもなくめんどくさがり屋のだらしない女の子だったのです。家には午後4時に着くのに、午後5時からの塾の授業に黄色い帽子と赤いランドセルの出で立ちできます。理由は「あはは、ぽっくん、めんどくさがりやなのねえ」です。彼女、1人称が「ぽっくん」です。

口を閉じていないときのこの少女ですが、笑ったときにのぞかせる歯が黄色いのです。もともとのエナメル質が黄色い人もいますが、彼女の場合は、歯の表面が粉をまぶしているかのような微細な凹凸があって明らかに歯を磨いていない。こういった身だしなみを指摘すると大変なトラブルに発展するので、俺は黙っていました。それでも常に気になっていて、夏休み中の授業のとき、美少女の黄色い前歯に青のりが付いていたので「青のりがついているよ。今日のお昼は焼きそばだった?」と尋ねました。美少女ちゃんは、「あはは、ぽっくん、焼きそばは昨日の夜に食べたの」と答えました。美少女ちゃんのランドセルの中で圧殺された複数個の「こっぺパン」なども連関させて、俺は確信しました。(この「美少女・萌えず」は、汚物部屋住人だぞ!)。

「美少女・萌えず・汚物部屋住人」のぽっくんは同じ小学校のクラスメイトからよくからかわれていました。草食恐竜の尻尾よりも鈍いであろう鈍感力で「ちょっと何を言っているのかわからない」というような聞き流しを示すのですが、苗字の「春日」に掛けた「カス(が)」さんには厳しい反応を見せ、教科書をぶん投げていました。

顔が本田望結ちゃんで、全く磨かない歯に青のりをつけて「ぽっクンはね」と言い、カスと言われるたびに激怒して教科書をぶん投げる、彼女は総合的には無属性稀少な小学生でした。

彼女は小5のときは塾に通ってきたのですが、小6になって、同じく俺塾に通うクラスメイトの女子に「私のシャーペン盗んだでしょ!」という濡れ衣を学校で着せられ、怒り心頭で退塾しました。彼女は盗んでいませんでした。その子が友達に貸しっぱなしで忘れていただけでした。